2018年9月2日日曜日

対角棒の製作

私の工作道楽の重要な製作装置として、日々その重要性を増しつつある3Dプリンター(以降3DPと略)の調子がよくない。プリント(造形)を行う3次元空間に対して、プラスチックを射出するヘッドを正確に移動させなくてはいけないのだが、位置決め精度が下がっている。
3DPは3次元の形状をCADデータから受け取ると、スライサーと呼ばれるソフトウェアを使って3次元形状をヘッドの3次元の移動情報へと変換する。最初に造られた3DPは、3次の軸を直交して配置し、この軸に沿ってヘッドを移動させる型式だった。今でも主流はこの型式だが、伝統的な切削機械であるフライス盤のエンドミル(切削刃)を射出ノズルに代えたものとも言える。私の3DPはデルタ型と呼ばれるもので、3本の支柱を平面上の正三角形の頂点に配置し、この支柱を昇降する支点からロッドをぶら下げた先に射出ノズルを取り付けている。このロッドは、コントロールソフトウェアではDELTA_DIAGONAL_ROD(対角棒)という定数に長さが定義されていたから対角棒と呼ぶことにしよう。対角棒の両端(ロッドエンド)は3次元的に自由に回転できなくてはならない。この回転に支障(ひっかかり等)があると造形が乱れる。デルタ型はどの軸が不調なために精度が落ちているのかがわかりにくいというメンテ上の欠点がある。
当初購入した3DP の対角棒は、ロッドエンドの回転部分がひどく雑な作りだったので、磁力で金属球に固定するタイプに早々交換している。この交換した磁力式ロッドエンドが使い減りしてきたということらしい。そこで、この週末に交換することにした。交換品は、無給油式の既製品のロッドエンドを、ずん切り(全長をねじ切りした棒)の両端に取り付けただけなのだが、正確に対角棒の支点距離をそろえる必要があるので冶具を製作することになった。こうした遠回りも遊びだから楽しみの内と考えるべきなんだろう。
交換後のテストプリントは絶好調。

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