2008年11月30日日曜日

星の写真を撮る


オリオン座を撮影した。星の写真はなかなか面倒なのである。
まず星の弱い光を蓄積するために露出時間を長くする。今回のは2分程度。この間に星の像が地球の自転で流れないように追跡する。このためにモーターを搭載した赤道儀という道具を使う。デジタル一眼レフの撮像素子であるCMOSは、長い時間露出するとノイズを発生する。カメラに蓋をしてダークフレームと呼ばれる画像を撮っておく。ダークフレームはそのときの撮影環境で発生したノイズが記録されている。撮影した星の画像からダークフレームを減算してノイズを減らした画像を作成し、さらにこうして撮った数枚の写真を加算合成することで弱い星の光をさらに復元する。最後にフォトショップで調整する。
オリオン座のM42星雲は非常に明るいので双眼鏡でも見ることができる。明るすぎるために、露出時間が長いと白くつぶれてしまうので、短い露出を重ね合わせる方がディテールが良くわかる画像になる。実はM31(アンドロメダ大星雲)も同じような撮り方をしたのだが、ほとんど渦状の雲が写らない。暗く淡い対象は長い露出が必要ということ。撮影した場所は自宅前の公園なのだが、非常に明るいので淡い天体は難しい。
かのように、天体撮影は面倒くさいのであるが、実は面倒だから楽しかったりする。

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