時の人である鳩山由紀夫氏。ゆかりの鳩山会館も見学者が増加しているそうな。私は昨年の1月にこの建物を見に行っている。
すでに閉鎖した別のブログには書いたことがあるのだが、楽しくて好きな建物だから、訪問した折の印象をもう一度たどってみたい。
小高い丘の上にこの瀟洒な洋館はある。この建物はけっして小さくはないのだが威圧感を感じさせない。英国風なのは議会制民主主義の先輩に敬意を表したのかも。
来客の多い政治家の家だから建物に入ってすぐに応接がある。応接にはサンルームが隣接していて、日中は実に居心地が良いだろうなぁ..と応接室の来訪者は考えるだろう。やや暗いこの応接で堅苦しい用件を話し合う来訪者は、いつかあそこ(サンルーム)で、もっと気楽な話ができるようになれたらなぁ..とか思うのではないだろうか。私はそんな想像をしてしまう。応接としての大きさやサンルームの大きさも小ぶりだし華美でも無い。陳情に上京した者には立派で頼りがいのある家主を印象付け、また財界人からすればつつましく見える。そんな計算があったのかしらね...とこれも邪推が過ぎるか。
鳥をモチーフにした装飾が楽しい。鳩は苗字由来だし、平和の象徴。ふくろうは知恵の象徴だから政治家の家にふさわしい。こうした装飾は諧謔であり、家主の知性や人間的な暖かさを印象付けることに成功している。なんだか嫌味な言い方になってきてしまっているが、繰り返すけど私はこの家がとても好きなのだ。計画段階の施主と設計者の打ち合わせは実に楽しいものだったに違いない。
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