なだらかな斜面に別荘地が広がっている。ホテルから斜面をゆっくりと下って行く。シジュウカラの集団を撮るでもなくぼんやり眺めていると目の前は蕎麦店だ。「さかさい」と看板にある。のれんを出す主人と目があったので軽く会釈する。いい時間だからここで昼食にしよう。3品目しか無いメニューから鴨せいろの大盛りを頼んだ。鴨肉がふんだんに入ったツユが実に美味い。しかし野鳥観察者が鴨など食していいのか。そういえば昨日神社の堀で君の仲間に会ったぞ。
頭部の冠が特徴のカシラダカ。腹部の赤色が鮮やかなヤマガラは蕎麦店のすぐ近くで遭遇。これだけユニークな特徴があればまちがいようも無い。
小さな畑にホウジロらしき(実はよくわからない)小鳥がツグミと小さな集団を作っていた。
来た道とは別ルートをとりながらだらだらと坂道を上り、ロイヤルホテルを通り過ぎてさらに登る。低い竹やぶの中にシジュウカラのシルエット。遠くの大樹にはアカゲラがとまっていた。不思議な色彩をした大型のキツツキだ。ピントが甘いのがくやまれる。
気がすんだのでホテルに引き返すべく、こんどは坂を下る。ペンションが立ち並ぶ中にcoffeeの看板を出している一軒に強く惹かれるものがあった。この下手な写真はあまり良く語らないが、丁寧な検討を窺わせる緊張感とでも言ったらいいのかな、魅力的な小宅。北欧風の意匠なのに近づくと屋根が茅葺ではないか。ただものではないぞ..というわけでここで一服する。煙草も吸いたいし奥さんにお願いして庭のテーブルでコーヒーを頂くことにした。通りすがりのわがまま者に奥さんはテーブルクロスを広げ、寒かろうとご主人は暖めた座布団を持ってきてくれる。大変恐縮、しかし至福の時間を頂いた。お話によればアイルランドから職人を呼んで屋根を葺いたとか。それにしてもコーヒーがまたおいしい。日本ってすごい国なんだと改めて妙な感心をしてしまう。ちなみにこの店はCafe Antibes(カフェ・アンティーブ)。守屋良介氏の名前でググると、この家の建設に関する本が見つかる。
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