まだ撮っていない鳥を撮りたいという思いが強すぎると、これはもはや邪念となって錯誤を誘発する。顔の黄色い鳥?と興奮してファインダーを覗くと、口の周りを花粉だらけにしたヒヨドリだったり、変わったシルエットに惹かれてカメラを向けると、妙に痩せたツグミにがっかりといった具合。しかしこのツグミはかわいそうなくらい痩せている。
だいたいこのシーズンに市街地で見ることのできる小鳥は撮り尽くした。鳥写真への私の興味も、変わった様子や背景の美しさにシフトしはじめている。よほどのことでもないと電線の上の鳥は撮らなくなったというわけだ。私の写真も少しは進歩したということなのか、単に欲が深くなったというべきなのか...公園の遊具の足元で椋鳥が水浴びをしていた。日が傾くと雲が夕日に染まる。
高度も色温度も低い陽光の中でシメを見つける。エナガも撮ることができた。あまりシャープではないけれど、正面の顔だけが陽に浮かび上がっている可笑しな写真が撮れて満足。カメラを構えたおっさんをジッと見つめるエナガの図。
2月上旬から360mmF5.6(180mmに2Xテレコン)しか持ち歩かなくなった。このカメラで360mmを使うと35mmフィルム換算では580mmくらいの焦点距離で撮っていることになる。さすがにある程度の大きさで小鳥は写ってくれるからトリミングしたくなることはまず無い。しかし似たような構図が増えてちょっとマンネリの気配か。
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