研修会の2日目。昨日同様、お願いしていた与助棟梁の田平教会を見せて頂く。
こちらは昨日の山田教会とは趣が異なって、計画的で組織的な維持保全が行われている。とはいえ、新築当初も建築費用を節約するために信者が砂を運んでレンガの目地材料を作ったりされたとの事。
建物全体はネット上にすばらしい写真がいっぱいあるから、私のスナップは印象に残った切り出しにとどめる。(全体の写真はいいのが撮れなかったということです)
教会の隣には墓地があって、和洋折衷というのか、独特の意匠をした墓石が並んでいる。供えられた花にモンキアゲハ。
佐世保の親和銀行は、白井晟一の代表作のひとつ。石炭、鉄鋼、海産物と北九州絶頂期に建てられた建築で、現場実寸合わせと特注部品によって建築家の設計意図の実現にとことんこだわっている。造形的な鋭さと、その実現にあたっての並々ならぬ努力には頭が下がるのだが、拭くこともできない窓や、交換不可能な部品の数々と、新築時に投入した資力と同等のパワーが維持保全に必要なところがつらい。建物用途を考えれば、昨日の山田教会との比較には無理があるが、建物にとっての幸福を考えさせる。
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