そろそろ鳥写真の方法も計画的に見直すべきだと考えた。以下は備忘のために記す。
びーさんに携える望遠レンズSIGMA APO120-400とEOSkissX2は35mmフィルムに換算すると400x1.62=649mm。望遠鏡のZenithStar66SDに1.7倍のAFアダプタを付けてPentaxK-xに取り付けると、35mm換算で388x1.7x1.5=989mmとなる。肉眼で鳥を認めて筒先を向けるのだから、このくらいの焦点距離で良い。1000mm以上の焦点距離は、遠い撮影対象が視野に確実に在るような撮影シーンで必要になるが、日頃の撮りかたではあまり無いシチュエーション。パスト連写用のCASIO FC150は、動きを撮りたいのだから、これら一眼よりも広角にしておきたい。そこで180mmのNIKON望遠レンズED2.8/180に、焦点距離26mmの2インチアイピースを使って倒立像の望遠鏡を作り、FC150でコリメート撮影をすることにする。FC150のズーム広角側では180/26x5.76x6.42=256mm、望遠側では1276mmとなって、概ね合目的。
問題は、FC150のレンズには倒立像が入るということだ。カメラレンズはバックフォーカスが短いから正立プリズムを入れることができない。倒立像を撮影したとしても、パソコンで画像回転すれば良いだけなのだが、液晶表示が倒立しているのは使いにくい。そこで考えた。
1.液晶に倒立像を表示させる
一般的な液晶基盤はこれが簡単に可能になるようにできているという話もあるが、カメラを分解するのは嫌だ。
2.ミラー式の正立装置を液晶の直後に配置する
簡単に作れそうだが、おおぶりでフィールドで取扱いにくい装置になる。小さく作ると像を拡大する光学系が必要になるかもしれない。
3.正立プリズムを液晶の直後に配置
2個のプリズムを光軸が狂わないようにしっかりと固定する必要がある。像を拡大する光学系が必要。光学設計に自信が無いし工作の難易度が高い。
4.ケプラー式望遠鏡で液晶画面を再度倒立させる。
対物レンズに非常に近い液晶画面に焦点にあわせようとすると鏡筒が非常に長くなる。
おのれの工作限界から考えて、とりあえず2.で検討し、材料までそろえたのだが、望遠鏡とデジカメの光軸から視点がずれるのが気に入らない等あって、着手に躊躇した。
逡巡しているうちに小望遠鏡を逆に使う。つまり接眼側を液晶画面に向け対物側からのぞいて使うと、近くの対象を逆転して見ることができることに気がついた。左は以前購入したジャンク品の天体望遠鏡用ファインダー。対物レンズ側からのぞくとわりとうまく行きそうなのだが視野がとても狭い。
左のAは秋月で売っていた100円の凸レンズ。Bは望遠鏡ショップの店先のダンボールに入っていたジャンク品で、用途不明のアルミ鏡筒。この2つのジャンクがCのようにぴったり納まる。こういう幸運はめちゃくちゃ嬉しい。これにBORGのプラスティック製K40mmの接眼レンズを取り付けたのがD。視野の広い小さな望遠鏡ができた。
対物側からのぞいてみると広い視野の倒立像が得られている。倒立像の液晶画面は、これで再度倒立して正立像となる。光学はよくわからないが、なんかとてもうまく行きそうな気がする。今週は仕事から帰ると、毎晩夕食後にこんな試行錯誤を繰り返していた。
こんな感じのレイアウトになるのだが、今週末はアルミ型材の上に並べて固定してみよう。ちょっと倒立用のスコープ(Erecting scope)が長すぎるような気もするが..まぁいいか。