2012年11月29日木曜日

半影食

昨晩は半影食があった。月が欠けて見えるわけではないが半影食も月食なのだ。きちんとした説明は専門のサイトに任せるとして。以下私の理解の整理。
月食という現象は、月から見れば地球が太陽の前に立ちふさがって、その背後に太陽を隠してしまう事である。地球のために太陽の光が月面に届かないから月面上は真っ暗になって、地球からは満月が姿を消してしまう。これを地球側の視点で説明すると、地球の落とす影の中に月が入るということになる。
太陽が地球の背後から顔を出せば、その強烈な光は偏りがあるものの月面全体を照らすことになるが太陽はその全面を現していないから、いつもの満月ほどの明るさは無い時間帯になる。月が丸い形に戻ってから完全に明るさを取り戻すまでの間が半影食の時間になる。当然通常の月食においては欠け始めの前にも半影食の時間がある。
地球側の視点から説明すると、地球の作る本影の中を月がよぎる間に食があり。本影の周囲にある半影の中を月がよぎる間が半影食ということになる。
半影食の間、月面全体が均等に明るさを失っているわけではなくて、本影側がより暗くなっているはずである。これは肉眼ではわかりにくいのだが、写真であればその不均一をわかりやすく記録することができるはずだ。
同じ露出量で時間をおいて撮影したのが上の写真。比較が目的だから、コントラストの調整等はしているが、3枚とも同じ処理をかけている。左上の暗さがじょじょに回復していく様子がわかる。

2012年11月25日日曜日

落ち着かない日曜日


持ち帰った仕事が頭から離れない三連休の最後の日。なんとなく落ち着かない。
ともあれびーすけには朝夕の散歩をさせなくてはならないし、近くのカメラのキタムラには注文していたエクステンダーが届いているから取りにゆくべきだ。昨日の情報では干潟にオオタカが出たらしいので、できれば行ってみたい。あー いろいろあるじゃないの、と仕事ができない言い訳には事欠かなかったりする。
ジョウビタキ雌を住宅街の中で見とめる。ジョウビタキは増えてきているような気がするが、同じ個体を何度も見ているだけなのかもしれない。分身の術だな。
 結局のところ昼前に干潟に出かけたのだが特段の成果は無し。上の写真は枝にとまったアオジ。当たり前だがEF400/5.6Lは上手くいった時はとてもいい。左のオオジュリンは葦が邪魔をしてオートフォーカスがうまくいかないのでマニュアルであわせたもの。
 葦の中の虫を探すシジュウカラは初めて見たような気がする。雑食だそうだから、まぁ不思議は無い。
 スズメやシジュウカラやオオジュリンやらの中にメジロも混じっていた。こいつも虫を食べているらしい。
キタムラに行って注文のエクステンダーを受け取る。これをEF400に取り付けると焦点距離が400x1.4=560mmに伸びる。F値もおよそ8まで落ちてオートフォーカスは使えない。下は帰り道に撮ったものだが、マニュアルフォーカスでもそこそこいけるではないか。あんまり出番はなさそうな気がするけど。

2012年11月24日土曜日

デジスコを試す



厚い雲のために明るさが足りない公園。アオジが藪から飛び出した一瞬を捉えることができた。EF400/5.6Lはハンドリングが良い。
午後は時折陽がさす明るい空になってきた。干潟に出かけるが鳥はごくわずかしか見かけない。えらく寂しい。
今日もここに居ついているらしいカワセミに救われた感がある。ただし今日のは雌だから、17日の固体(雄)とは夫婦かな。
 久しぶりにデジスコを試した。Zenithstar66SD(f=388)に25mmの接眼レンズを取り付けて15.52倍の望遠鏡にする。これにズームレンズを付けたオリンパスPenE-PM2をコリメート方式で接続。CASIOのコンパクトデジタルカメラを使ってデジスコしたことはあったが、マイクロフォーサーズ一眼レフなら、さらに綺麗に撮れるのではないかと期待。
ズームレンズED40-150のフィルター径は58mmなので、ステップダウンリングを使って52mmにし、これにBORG製アダプタを取り付けて52mmを57mmに変換する。ここにBORGの拡大撮影用アダプタSD-1Xを使って望遠鏡に取り付ける。望遠鏡の接眼部は、BORG部品を使っていると57mm径を基本にすることになるので、カメラのフィルターネジとは52mmを橋渡しに接続することになる。(あー面倒くさい)
 ピクセル等倍での切り出しを比較したのが左の図。
EOS7d+EF400/5.6Lは手持ちで振り回して使う道具にして、400mm以上の焦点距離が必要な場合、今後はE-PM2と望遠鏡を接続したデジスコを使うことにする。マイクロフォーサーズ規格のE-PM2の画角は、EOS7dより小さいから、1.3倍くらいさらに焦点距離が長くなることになって、とにかく大きな絵が欲しいという欲求には応えやすい。

 左はE-PM2のズームレンズのワイド端、40mmで撮影したもの。レンズのオートフォーカスもあって合焦は簡単。15.52x40=620mmなのだが、CMOS(受光素子)のサイズの違いから、焦点距離が1.3倍くらいになるのでEOS換算では800mmくらいになる。
下はズームレンズのテレ端150mmで撮影したもの。周辺が丸く蹴られているのはご愛嬌。大きく写せるのだが、光量不足なのか分解能の限界なのか、なんかピリッとしない画像。使っている現像ソフトLightroomが、E-PM2のROWデータに対応していないのでjpegを使っているのだが、この変換が悪さをしているような気もする。
細かいことを気にするとキリが無いので、まぁこのくらいならいいかもという気分なのだが、接眼レンズを色々変えて試してみると良いのかもしれない。

2012年11月18日日曜日

銀杏の木


 いつもびーすけと行く公園には大きな銀杏の木があって、鮮やかな黄色になっていたから昼食後に母を車に載せて見に行った。母はひざを悪くしてからあまり出歩かなくなったので、時々陽にあてた方がよろしい。
銀杏は別として、今年は桜の紅葉がくすんだ色合いでぱっとしない。上と左はオリンパスのE-PM2によるものだが、このカメラには風景用とかポートレイト用といったプリセットとは別に、iAUTOという完全お任せモードがある。シーンをカメラが判別して何やら最適化をするようなのだが、もうひとつな紅葉がかなり冴えた色合いに写ったのにはでちょっと感心した。
下は午前中に撮ったマヒワだが、背景が綺麗なので掲載。

サメビタキとマヒワの日


EF400/5.6Lはたしかに良いレンズだ。焦点が正確に合ったショットでは羽の微細な構造までわかる。解像力が高いのか。ズームレンズのSigmaAPO120-400と、単焦点のEF400/5.6Lを比較するのは酷というものだが、開放でも使えるのはありがたい。無理して(かなり無理して)買ったかいがあった。
公園も紅葉が進んで、これらを背景にした鳥さんたちも美しい。上の写真は、おそらくサメビタキだろう。例年この場所はジョウビタキかルリビタキの雌の縄張りなのだが、尾の色あいがどちらの特徴でもない。今年は君の場所なのか。
左はマヒワ。もう少しシャッター速度を上げておくべきだった。
図鑑によれば、マヒワの雄は頭部が黒く、雌は頬と同じ茶色らしい。左は雄で下は雌ということかな。

2012年11月17日土曜日

EF400 5.6L


 昼過ぎにバザーの手伝いに出ていた家内を車で迎えにいって、ついでに昨晩アルコールが入ったために駅前に乗り捨ててあった原付を取りに行く。
回収した原付で干潟に寄ってから帰ろうと考えてカメラを持って出た。
ときおりひどく強くなる雨が午前中から続いていたから、こんな日に干潟に行ってもしかたがないのだが、今週届いたレンズEF400 5.6Lをどうしても試したかったのだ。明日は天気が良いそうだからそれまで待てば良い話なんだが、こういうところが私はひどく子供。
干潟に着いたら雨脚はさらに激しくなって、観察センターの周囲は薄暗くなってしまった。新レンズはあまり明るくないのでデビュー戦としては非常に不利。鳥影もひどくまばらでくさりかけていたら、ガラスの向こうにカワセミが居ることに気がついた。ありがたいなぁと、誰にというわけでも無い感謝をつぶやきつつシャッターを押す。帰って確認するとやはり光量が不足して画像は荒れているものの、距離が近いからそこそこの出来。実力を実感..とまでは行かなかったが使いやすいレンズであることはわかった。

2012年11月15日木曜日

出張

大阪に2泊の出張。オブザーバー的な仕事だったから、のんびりしたものになるはずだったのだが、行ってみればそういうわけにもいかなかったりする。
ひょっとすると半日有給休暇をとれるほどの余裕があるんじゃないかと期待してE-PM2と望遠を持ってきたのだが活躍の機会はなかった。大阪城公園で多彩な野鳥を見ることができるらしいと楽しみにしていたんだが。まぁそんなものだよ。というわけで上のような写真を撮ってがまんしました。

2012年11月11日日曜日

UPSEEをGET!


 厚い雲が全天を覆う日曜日。朝夕のびーさんもカメラを持って出たものかどうか悩んでしまう。
左は電線に大きな鳥がとまっているので猛禽ではないかと近づいたら、仲のよさそうな2羽のカラスだったというしょうもないオチ。シルエットだけみるとなんか大きな鳥に見えるよね。
夕刻に頼んでいたメガネとスーツを引き取りに出かける。眼鏡の方はUPSEEという「メガネの愛眼」の商品で、跳ね上げ式とかフリップアップとか呼ばれるタイプのもの。こういったガラス面を跳ね上げることができるものだと、カメラや望遠鏡のように裸眼で覗く道具を扱うときに便利だろうと考えた。
実際に使ってみると眼鏡フレームとカメラの接眼部がわずかに干渉してしまうのだが、慣れればなんとかなりそうだ。

2012年11月10日土曜日

キクイタダキ(菊戴)に会う


 キクイタダキという鳥である。漢字で書くと「菊戴」。撮った時はコサメビタキだろうかと思ったのだが、帰ってから頭頂部の黄色を確認してキクイタダキであることがわかった。日本で見ることができる最も小さな鳥だそうで、確かに小さかった。
 三男の金管八重奏を聴きに八千代の上の方まで出かけたので、帰路遠回りして印旛沼に出た。運がよければ猛禽が見れるかと思ってのことだが、猛禽には振られたものの思わぬ収穫。
印旛沼にはさすがに家の周りでは見ることができない鳥が居るなぁと改めて感心。左はカシラダカかな。八ヶ岳以来だ。
帰ってから夕方のびーさん。いつもの公園ではオナガが水浴びをしていた。呼応の構図は偶然なんだがオナガは綺麗だね。

2012年11月8日木曜日

2枚を比べる


 大阪出張の際は定宿があって、空いていればフロントが良い部屋を振ってくれる。昨夜はラウンジのある最上階の直下に泊めてもらった。夜景が綺麗だったのでPM2の夜景モードを試す。右は今朝のほぼ同じアングル。
午前中の会議を済ませて3時伊丹発に搭乗。
焦点距離17mmのパンケーキレンズしか持っていなかったので富士山が小さい。PLフィルターを試すが、使うと逆に奇妙な虹色が出てしまう。飛行機の二重窓の内側一枚は透明プラスティックだが、これが歪んでいるからだと思う。
フィルターを付けたり外したりしながら窓外を撮っていたら、アテンダントから「お楽しみのところ失礼します」と声をかけられた。飲み物サービスだが、そんなに楽しそうだったのかなと少々照れた。
下はモノレールから撮った地上からの富士山。今日は2枚比較シリーズなのだ。こういうのは対画と言っていいのかな。雲中の太陽が少し縦長に撮れたのは太陽柱なのかもしれない。4時過ぎなのにけっこう暗い。日が短くなった。

2012年11月4日日曜日

おかえりジョウビィ


 冬枯れの低木に秋型キタテハ。陽射しがあっても結構寒くなってきた。公園を支配しているのはヒヨドリ。小さな鳥影はメジロたち。珍客が混群することの多いシジュウカラの群れを追うが成果なし。
 このシーズンでは初めて家の前の公園でジョウビタキを確認した。2羽の雌がなわばりを争っていた様子。おかえりジョウビィ。

昨日みかけた巨大金魚を見に行ったら今日は居なかった。考えられることを列挙。

  1. 猫が食べてしまった。(常識的には考えにくい)
  2. 誰かが持って帰ってしまった。(勝手に捨てる者と勝手に持って帰る者が居るわけだとすると、なんだか寒い話だね)
  3. どこかの飼い金魚が一時的に池に間借りしていただけだった。(水槽を洗う間だけ池に居てもらったとか、一度は手放したがもう一度連れ帰ったとか、これが一番面白いんだけどね)

2012年11月3日土曜日

E-PM2の操作性について


 今日の写真はオリンパスペンE-PM2によるもの。一番下の写真は公園の池に居た30cmほどの魚2匹。公園管理の方によれば、誰かがリリースしたらしいとの事。鯉ではなく金魚だと教えてもらった。帰って調べたらアメリカ産のコメットという種類らしい。
一日 マニュアルを読みながらPM2を使ってみた。PL5を持っていないから、ちょっと憶測が入るのだが感想を書いておくことにする。
オリンパスPM2は、同じPenシリーズのPL5とはカタログ上の性能値は全く同じだが、ボディの厚さが5mmほどPM2の方が薄く、重量は56g軽い。値段を価格ドットコムで比較すると1万5千円ほどPM2が廉価である。
PM2はモードダイヤルと表示の拡大縮小ボタンが省略され、チルト液晶モニターも省かれている。ボディのダウンサイジングと金型の単純化、部品数の削減によってローコストが実現されている。PM2はコンデジからもう少し上位機種へと移行してくる層を狙っていて、PL5はデジタル一眼の所有者がもう一台(私のように)という層を狙っている(らしい)。
タッチ式液晶パネルなのだからそんなに困らないのではないかとも考えたのだが、これは自己欺瞞というもので、やはりダイヤルで撮影モードを切り替えられないのは不便だった。
拡大表示ボタンも無いと不便で、Fnボタンをこれに割り当てることになった。
鳥や天体をターゲットにしていると撮影モードはマニュアルを多用することになるので、乏しい経験則の積重ねをカメラに覚えさせておく必要がある。EOS7Dはモードダイヤルのうちの3つをこうした設定に割り振ることができるから、瞬時に所望の設定を呼び出すことができる。PM2では「マイセット撮影」がこれに相当し、PM2ボディにある数少ないボタンのどれかに、この機能の呼び出しを割り当てる。しかし、割り当てたボタンを押している間だけ、あらかじめ設定したプリセットが有効になるというPM2の機能設計が曲者で、このボタンを押しながらシャッターを押さなくてはならないことを理解した時はしばし呆然とした。三脚に固定すればなんとかなるかもしれないが、手持ちで使う機械にコンビネーションキーは無理がある。ボディ背面の液晶画面ではなく、VF-3という電子ファインダーに左目を押し当てて使っている私の場合はどーしたら良いのだ。結局、右手の親指で録画ボタンを押しながら人差し指でシャッターを切るというスタイルしかない。ではムービーを録画したいときはどうするのかが心配になるが、動画撮影のモードを選択すれば「録画」ボタンは録画機能が割り振られていたので問題は無い。
PM2に付属のマニュアルはわかりにくいと思う。機能のすべてを(一応は)書いておかなくてはならない一方で、商品がターゲットしている顧客層はコンデジからの移行者なのだから、いきなりややこしい話もできない。マニュアル作成はさぞかし悩ましいものだったに違い無い。
 まずはユーザーガイドとリファレンスを分けるべきだったのではないかと思うのだが、販売価格が先に決まっていたりすると付属品の充実は難しいかもしれない。
 デフォルト(工場出荷時設定)では詳細機能を隠しておいて、表示設定を切り替えると詳細設定画面が出てくるようになっているのも、初心者向けの配慮のようだが、あまり上手いやり方ではないと思う。たとえば液晶タッチパネルの使い方に出てくる「スーパーコンパネ」というコントロールパネルは、表示設定を切り替えないと表示されない。これにたどり着くのに結構時間がかかった。巻末の索引は申し訳程度で不十分。